http://www.sekai-usagi.com/
もっぴーさうんどはサークル「世界のすみっこでうさぎは空を眺める。」で
KONTAKT音源を制作しているのですが、ここで使っているツールをまとめたいと思います。
オーディオ処理をするソフトよりも作業効率をアップさせるためのツールがメインです。
音源を自作している方、既製品をカスタマイズして使っている方、
あるいは今後やってみたいなーと思っている方の参考になるかどうかはわかりませんが
話のタネにでもなれば幸いです。
まず前提としてKONTAKT音源制作は
1.音を収録する
2.音を一音ずつカットしてオーディオファイル化する
3.カットしたオーディオファイルを整える
4.KONTAKTにオーディオファイルを流し込む
5.音源として動作させる
という大まかな行程に分かれます。
1,2についてはただ録ってCubaseで切り分けているだけなので割愛します。
3~5の行程で膨大な数のオーディオファイルを処理する必要があるため、
そこで活躍するツールの紹介になります。
■マスタリングツール Steinberg:WaveLab Pro 9
https://japan.steinberg.net/jp/products/wavelab/start.html
せかうさ。はこれがないと始まらない!
元々はマスタリング用のツールなのですが、
KONTAKT音源制作をする上で必要な処理が揃っているため愛用しています。
ノイズ処理関係は少し弱いので、そこは後述のツールを使っています。
・WaveLab独自のプラグイン+手持ちのプラグインでバッチ処理(一括処理)
EQで30Hz以下を削って頭とおしりにごく僅かにフェードかけて音量揃えて…
サードパーティのプラグインも全て使えるので必要なら挿して…
最後にリサンプルとディザリングして…
1000個や2000個あるオーディオファイルをまとめて処理することができます。
Cubaseでもインプレイスレンダリング機能でやろうと思えばできるようになりましたが
こちらのほうが圧倒的に楽です。
基本のプリセット組んで流せばあとは放置するだけだし、何かしらのエラーが出たら止まってくれるしで信頼性が高いです。
重い処理をする場合はこれを動かしている間に食事に行ったりしています。
・スペクトル表示してオーディオ処理
オーディオデータを横軸を時間、縦軸を周波数、音の強弱を色で表示して
ピンポイントでノイズの除去、不要な部分のカットができます。
これが本当に強力で、
「プチッ」とか「ボッ」みたいな突発的に入るノイズだったり
パフパフラッパ音源を制作したときは頭に入る空気の音を除去したりしました。
反面、ホワイトノイズや環境音などの持続しているノイズの除去は無理で
そこだけは他のツールを使って除去する必要があります。
せかうさ。では相方の雨音さんがAdobe Auditionを持っているのでそれで処理しています。
他にも細かいところで地味に便利な機能がいくつもあって
おまけにWaveLab Pro 9にアプデしてからかなり操作しやすくなったのでフル活用しています。
高度なオーディオ処理をしたい場合にはiZotope RX 5 Audio Editorがおすすめです。
使ったことがないので内容は把握していませんが、Sound Forge Proもセールを狙えばかなり安く手に入ります。
■エクスプローラー検索ソフト fileseeker
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se327185.html
せかうさ。の音源は何かあったときのためにファイル名をわかりやすくしています。
その弊害でファイルをKONTAKTに流し込むときに順番がバラバラですごく手間で、
Windowsのファイル検索、絞り込み検索は非常にやり辛くて作業にならないため
フリーの検索ソフトで何か良いものはないかなと探して見つけました。
シンプルですがちゃんと絞り込んで並べてくれるので本当に助かっています。
それよりもまずはファイル名の命名規則を練ったほうがいいよねと。努力します…
■マクロツール HiMacroEx
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se427963.html
操作を記憶して動作を反復するツールです。
流れ作業をするときにこれでダァーッと。
記憶した動作をすぐに変更できるところも便利。
ただ動作を反復するだけでなく、
変数や予め用意されている命令を使うことで複雑な処理もできるのが強いです。
ですが使いこなせていません…もうちょっと頭使って楽したい。
■拡大鏡ツール Lupe
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se386042.html
KONTAKTの文字は小さくて、モニターから目を離してリラックスした姿勢でやっていると
CとGとDを見分けるのが難しかったりします。老眼かな?いやいや。
そんなところで時間を取られてもしょうがないので導入しました。
拡大率と拡大する範囲をカスタマイズできるので便利です。
KONTAKT音源を作るためには細かいオーディオ処理もそうなのですが、
それよりも膨大な数のオーディオファイルを如何に楽に処理できるかが大事で
バッチ処理だったり、ファイル名の変更だったり、KONTAKTへの流し込みだったり、
そういった単純作業を効率化するためのツールを積極的に取り入れると良いと思います。
他にも良いツールあるよ!というのがあれば是非教えていただけると幸いです。
現在制作中の音源は2000ファイル弱。
入れたいもの一通りいれたらこんなんに。頑張ります。
サークル「世界のすみっこでうさぎは空を眺める。」は上記のツールを駆使して制作した
作曲者向けのリコーダー音源やピアニカ音源、パフパフラッパ音源を販売中です。
http://www.sekai-usagi.com/
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